2010年09月26日

焼きトマト

洗濯船では地産地消の心がけの一貫として、地元白馬村の野菜類生産者との交流会に参加している。そうした中で、「家のトマトは日本一、味の判らない人には売りたくない。」と豪語する栽培者がいた。日本一のトマトとは何かと興味津々で圃場にお邪魔したところ、育苗ハウス内の清潔さと苗の大きさは尋常ではなかった。いろいろとお話を聴いてゆく中で、ぜひ食してみたくなり5種類のトマトを試供品としていただいた。栽培の中心はイタリアン料理に適したトマトで完熟してから収獲しているそうだ。
@シシリアンルージュは、イタリアで育種された中玉で名前のとおり赤系の早生種で着色・着果・味が良い。収獲直後より常温で一週間ほど過熟するとよりうまみが増し、ミキサーで粉砕、皮ごと調理するとのこと。Aカンパリ(ファンゴッホ)は、オランダで育種された中玉で赤系の中生種で着色・着果・日持ちが良く、味は涼しくなると非常に良くなり、収獲直後より常温で4〜5日程度過熟するとうまみで出てくるとのこと。B千果(チカ)は、日本で育種されたミニトマトで早生で着色が良く皮も薄く味が良い。ミニトマトでは最高の品種だが病気に弱く割れやすいのが欠点とのこと。Cトスターナバイオレットは、イタリアで育種されたミニトマト、紫系の中生種でさっぱりとした味(昔のトマト)で食感が良いとのこと。Dトマトベリーは、日本で育種されたミニトマトで赤系のハート型トマト。粘質で割れにくいが苗の値段が高価とのこと。ちなみに、ミニトマトの日本での市場出荷主力品種は、、キャロル10で、病気に強く割れにくいが、味と食感はやや落ちるのだそうだ。
この5種類のトマトを持ち帰り色々と調理したところ、栽培者も想像していないであろうカンパリの焼きトマトが絶品であった。トマトの甘みと酸味が絶妙で生涯最高と言い切れる程。時々、この栽培者が農協の売り場に持ち込むので、買い占めている。
シシリアンルージュは、生産者の一押し品種だが、トマトソースにすると、これまた絶品であった。ハンバーグやオムレツに最高。トスターナバイオレットや千果、トマトべりーは、生食でサラダに和えると、それぞれの食感と味が生きる。いままではトマトを加熱して食べると言う感覚が希薄であったのだが、イタリアやオランダトマトに大いに刺激を受けた。日本一は伊達ではない栽培者の意気込みを感じるこの頃だ。
しかしながら、この栽培者をして、「白馬飯森の窪田さんたちが栽培している中玉のレッドオーレは、生食用で一番美味しい。」と、ぜひ食べたいが今まで見たことがない。
posted by みのさん at 12:19| Comment(0) | TrackBack(0) | 味な洗濯

2010年09月17日

紅ずわい蟹

日本海に面した能生(のう)には蟹屋横丁があり、どの店でも試食させてくれる。ここの蟹は紅ずわい蟹が主なのだが、不思議なことに店によって味が微妙に違っている。この味違いの理由を知りたくなり、お店の人にそれとなく聞き出すことにした。この成果か、最近は試食すればこの蟹の出生地が判別できるようになった。→嘘です。出生地はともかく新鮮かどうか、これは、今朝取りたてか、冷凍運搬されてきたものか、は判るし、そのお店が漁船を持っているかどうかで味の違いがあることが判ってきた。聞くところによると、紅ずわい蟹は収獲したら直港に飛んで帰り、これまた直ぐに釜茹ですることで、新鮮度を保つことができるとのこと。後は茹で加減と塩加減が微妙な味の差をだしているのだそうだ。P洗濯船では、時々、能生まで買い出しにいき、この横丁で一番美味しい紅ずわい蟹を仕入れていますので、運のよいお客様は最高の味を堪能できると思います。冬は蟹鍋ですが、蟹味噌や蟹肉だけでも美味しいですよ。
posted by みのさん at 16:37| Comment(0) | TrackBack(0) | 味な洗濯