2018年09月07日

チョン・キョンファ名演集

チョン・キョンファの数あるレコードの中でも、人気の高い一枚が、この「序奏とロンド・カプリチオーソ」だ。
この人気の秘密は、演奏者のオーソドックスとは言えない(異常な)人間性が作曲者の芸術性(言葉を替えれば狂気)を余すところなく暴きだすことによるものだろう。
これが、聴く者を不思議で不安な世界へと導いてくれるのだが、理性では叶わなく、感性の世界でなければ心に響いては来ない。
このアルバムの一曲目、ショーソンの「詩曲」を聴いてみれば、人間の感情が音となって押し寄せてくるのが解るだろう。
二曲目の、サン・サーンス「序曲とロンド・カプリチオーソ」では、旋律の美しさとバイオリンの技巧が哀愁を醸し出している。
面を裏返しての一曲目、サン・サーンス「ハバネラ」は、官能的でありチャーミングな恋歌になっている。
二曲目の、ラヴェル「チガーヌ」では、ジプシーのように、ハンガリア狂詩曲風に、緩急豊かに洗練された細かな音の粒となって飛んでくる。
シャルル・デュトワ指揮、ロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団のもと、チョン・キョンファのバイオリンが胸を締め付けてくる。
ここには、現代音楽でのクールで知的、抑制の利いたスマートな表現やダイナミズム、とは無縁の世界があり、紛れもない作曲家の狂気が伝わってくる。
音楽の神髄を体験したい方にお勧めする、とっておきの一枚です。
なお、アルバムは2種類あり、
デッカED4のオリジナル盤と、
DSCN3161.jpg1.jpg
再発のスーパー・アナログ・ディスク盤。
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切味のデッカ、シットリ感のスーパー・アナログ。
どちらがお好みかは貴方次第。
posted by みのさん at 22:51| Comment(0) | TrackBack(0) | とっておきの一枚
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