2016年08月10日

マーラー交響曲第4番ト長調

マーラーの交響曲は第5番や大地の歌もよいのだが、何と言っても第4番が名作だとおもっている。
それは全交響曲のなかで最もおおらかであり爽やかで楽しいからだ。
マーラーの全交響曲の主題となるのは「死」なのだが、第4に関しては天国の所為か明るくなっている。
今回、幾多のアルバムがある中で、レナード・バーンスタイン指揮ニューヨーク・フィルハーモニック/レリ・グレスト(ソプラノ)を押しつけたい。
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このアルバムの素晴らしさは極めつけで、第一楽章から壮大な管弦楽が美しく鳴り響き、メリハリの利いた演奏が楽しめる。また、第4楽章で独唱するグレストの可憐な天国からのメッセージ、ヴァイオリンの旋律の美しさなど聴きどころ満載となっている。
確かに第2楽章は死神の踊りで死神の弾くヴァイオリン独奏はややグロテスクと感じないわけではないが、オーケストラの色彩に支えられて面白くもある。
第1楽章は特に聴きどころになっていてマーラーの得意な鈴の音をともなったフルートが異国(天国)ムードを醸し出す。マーラー独特のメルヘンチックな色彩感をオーケストラが魔法を使って撒き散らしているようだ。
第4楽章は天国の生活を歌ったもので、天使たちは人間と同じように、美味しいものを食べたり・飲んだり、恋をしたりしているようだ。
深田甫氏の歌詞の対訳を抜粋すると、
「私たちがたのしんでいるのは天国の喜び・・・実に楽しく朗らかな私達・・・踊ったり飛んだり 跳ねたり、歌ったり・・・お酒も天国の酒蔵ではまるでただ・・・類まれな美味しい野菜もあって庭ぞのにはえている・・・音楽も地上のいずこを探してもこちらのものと肩を並べるものはない・・・一千一万の処女たちも思いのままに踊っている・・・」
と、やりたい放題できる天国の生活。
生への執着よりも死への憧憬が勝っている方に特にお勧めできる一枚です。
なお、この第4楽章の歌を聞くたびに何時も思い起こされるのは以下のレコードです。
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「・・・天国よいとこ一度はおいで 酒は美味いし ねえちゃんは綺麗だ・・・」
と。
しかしながら、やりすぎると「ほなら でていけー」となり戻されてしまいますので気を付けなければいけません。せっかく長い階段をあがったのにも関わらず踏み外してしまい、生への執着を余儀なくされます。
なお、気を付けてほしいのはバーンスタインにはアムステルダム・コンセルトヘボウ管弦楽団を指揮した同じ第4がありますが、これはいけません。大切な第4楽章に天使だからといってボーイソプラノを起用しています。
天国の天使の歌声はねえちゃんに限ります。
真夏の夜の夢ごこちが悪夢になっては台無しではないですか。
大型オーディオシステムで聴くマーラーの第4交響曲は天国に何時でも連れて行ってくれます。
posted by みのさん at 15:39| Comment(0) | TrackBack(0) | 押しつけの一枚
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