最近は普通にアナログ・レコードが聴けているのでそう思うのだが、もし揺れた際には何時でもダッシュできるように心構えしているのは未だ落ち付いていないのかもしれない。
そうは言ってもEMTプレーヤー独特のアイドラーのゴロゴロ音がボリュームを上げると気になって仕方ないので何とかしなければいけないとこれもじっとしていられないのだ。

地下室は気温が常時低いのでアナログ・プレーヤー関係は過酷な条件のもと稼働させられているのが現実だ。
特に冬場は結露防止(レコードのカビ防止など)のため暖房を控えめにするので室温は低く人間と機器の我慢比べになつている。この状態ではアイドラーのゴム部分が硬化していてゴロゴロ音があっても仕方ないのだが、無い方がよいのに決まっている。
そこで、地下室も7月中旬を過ぎて室温が20℃くらいに上がってきたので完璧にゴロゴロ音を抑えるべきメンテナンスを執行した。
先ずはプレーヤーのオイルを交換する。

F1用のモーターオイルからスクワランオイル100%に入れ替えた。一般にはお肌の健康に使用されている深海鮫の肝臓から抽出されたオイルなのだが酸化・変質の心配のないことから昔から厳冬期のカメラのオイルとして使用されていた。

次に、アイドラーを外してクリーニングする。ここにはパーク・ツールのポリリューブのグリースを入れてワッシャーをステンレスに交換した。このグリースはロード・バイク用なのだが耐摩耗性と熱変化にすぐれている。

最後にアイドラーをJBLD130スピーカーが刻印されたジッポーライターで炙り、煤を綿棒で掃除して完成。
はたしてこの効果はいかに。
930stプレーヤーの傍にいてもアイドラーのゴロゴロ音は聞こえてこない。
この時点ではほぼ完璧だ。
ヒアリングでは如何かが問題なのだ。
クラシック音楽の弦楽三重奏を静かに聴くとこれは良い。
ボリュームを思い切り上げてみるとスピーカーの右寄りから聞こえてくるではないか。
これは宿命なのか。でも我慢はできない。
室温がもっと上がれば解消してくれるのかと逃げに入るが、逃げ切れないことは充分承知している。
専用電源を外してSNを落とせば一発解消するのだが本末転倒になるのでできない。
まだまだ試行錯誤は続く。
アイドラの硬化についてはゴムのまき直しをした方がいいと思いますがどうですか?値段そんなに高くないですよ。
アイドラの巻き直しは試してみる価値がありそうですね。ありがとうございます。