2017年04月08日

日本デビュー

昭和52年度のはじまりは今にしても忘れることのできないことがあり特別に感慨が深くなっています。
出入りしていたジャズ喫茶に集まる仲間内の噂話で、「どうもアート・ペッパーが来日するらしい。カル・ジェイダーのグループのゲストとしてだそうだ。パンフレットに名前が無いのは入国審査によっては危ういかもしれないということらしい。」と、まことしやかに話が流布していきました。
居てもたっても居られないので早速チケットの手配に走ったのは言うまでもありません。
しかしながら、東京郵便貯金会館ホールはよいのですが、初日公演日の4月1日はとても無理なので泣く泣く5日の特等席を目一杯コネを使いまわし手配しました。1日は例年人事異動があり移動先部署では歓送迎会などがあるので外すことはまかりならんことになっています。この後も事務の引き継ぎやらで5日といえども早く退社できるかどうかは当日まで解らないのですが、ここはペッパーの入国とともに賭けにでることにしました。
運よく1日の初日公演に行った仲間の話からペッパーは無事入国できたとのことで万歳しました。
カル・ジェイダー・グループの演奏が第T部で終了し、第U部になってからアート・ペッパーが登場し、この時ばんらいの拍手が鳴りやまず、暫くの間ペッパーは立ち尽くしていたのだそうです。「演奏は素晴らしかった。」と聞きもしないのにいうものだから、5日は何があっても絶対に聞きに行く決心をしたのです。
当日は勝手知ったる東京郵便貯金会館なので、第U部が始まるころを狙ってあれこれ理由をつけて退社し駆けつけました。
前から5番目のど真ん中の席なのでペッパーが目の前に現れたときは我を忘れて歓迎の声をあげてしまったものです。
演奏が始まると誰もが興奮状態になってしまうほど、ペッパーのアルトが滑らかに凄みをもってさく裂します。
復活前だけのペッパーファンにぜひ聴かせたいものですね。
ちょうどこの時のライブが収録されていて、90年にポリドールから、
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95年にビクターから、
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「東京デビュー」もイカしています。
CDでの発売がありました。内容は一緒なのですが余りに感激したものですから両方購入してしまったではないですか。
この後ペッパーが82年に亡くなるまで何回となく来日していますが、初来日の翌年3月の山形公演がCDになっていて、これも聴き逃すことはできない演奏になっています。
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このころのペッパーの演奏にはジョン・コルトレーンの影響が垣間見られ、驚くほどの音圧が聴く者を圧倒します。
本当のペッパー・ファンを自認するかたに強く押しつけますが、入手できるかどうかは定かではありません。

posted by みのさん at 17:57| Comment(0) | TrackBack(0) | 押しつけの一枚