昨夜半から降り出した雨は夜中には豪雨予報がでたりして中々降り止む気配がない。
屋外での作業は到底できないので屋内での作業となるのは必然だ。
ちょうどかかりつけの作業があるので早速取りかかることにした。
三兄弟のメンテナンスがそれなのだが、如何せん皆ロートルなものだからグリースや潤滑油の補てんなどが主になる。特に古くなったグリースは硬くこびりついていて取り除くのにひと手間以上かかるのだ。白馬が暖かくなってから古いグリースの除去は済んでいたので今回はせっせと注油をすませることができた。
三兄弟とは西独Dualのアナログプレーヤーのことで、スタートスィッチを押すと勝手にレコード上までアームが動いてくれてレコード針を巧く盤に下ろしてくれる。いささか下ろすスピードが速いのでギクッとするが大抵は大丈夫なところがにくい。片面の音楽が終わるとこれも自動でアームが上って元に戻ってくれる優れものなのだ。
凄いのはこの機構が全て機械式になっているところでセンサーなど使っていない。このため稼働部にはオイルが必要と言うことになる。Dualによれば、「オイルは部分によって5種類専用のものを使用しこまめに注油すること。」とあるが、面倒なので市販のものを3種類使用している。
二番目に凄いのは、見るからにキャシャなトーンアームなのにも関わらず盤の歪みや振動に強く、びくともしない。これはダイナミックバランス型のためかもしれないし、プレーヤー全体をスプリングで支えている所為かもしれない。
三番目に凄いのは、このプレーヤーの音にある。大型システムにはSNの点で気になる人は気にするのだが、中型システム程度では音の太さや輪郭など申し分ない。これはアイドラードライブと重量のあるターンテーブルが功をしていると思われる。
難点があるとすれば、カートリッジの交換は考えられていないのでカートリッジホルダー毎の交換になってしまう。Dualによれば、「カーリッジを交換するなどは一部の変質狂マニアくらいだ。」とのことなので私の事に違いない。
二つ目の難点は、自動演奏にプラスしてレコード5枚分の連続演奏ができることだ。ジュークボックス状態になってしまったら面白くて音楽観賞どころでは無くなってしまうではないか。
しかしながら、ロートルになると人間と同様に歯車がかみ合わなくなるのでオートから手動に切り替えることが肝要となる。
一番のロートル兄の「良い子」で、1019。

27cmのターンテーブルと少し小ぶりながら重さは3.4Kgもある。
カートリッジは、シュアーのロートル75Gと75Uの兄弟。
稼働状態は今のところ完璧でアルテックのSPとコンビしている。
二番目の二男は「普通の子」で、1219。

30cmのターンテーブルで重量は3.2Kg。
カートリッジは、シュアー75Eとエラック255。
新しく加わった機構はインサイド・フォー・キャンセラーで丸針用と楕円針用別になっている。
稼働状態は、良い時と悪い時があり使用する側にテクニックを求めるやんちゃなところがある。
ワーフデールのSPとコンビをしている。
三番目はこの中では一番新しい「悪い子」で、1229。

30cmと3.2kg、インサイド・フォー・キャンセラーは同様で、新しいのはネオン反射型ストロボ・スコープを装備した。
カートリッジは、シュアーV15のUとV。
稼働状態は、悪い子のとおりで諦めて手動にしている。
私は悪い子が魅力的なので、現在、あろうことかトーレンス124と交代してデットな部屋のM9500とコンビしている。
三兄弟となると「だんご三兄弟」が普通かもしれないが、どうしても思いを重ねてしまうのは「イモ欽トリオ」なので、ハイスクールララバイが再生されてしまうのだ。

本当のところは、「わらべ」のめだかの兄弟のほうが可愛くて良いのだが、如何ともしがたいのが無念だ。

雨降りを予想して軒先に避難させておいたマッカートニーが無事開花した。

おしゃれな花に乾杯。